ゴンッという音が聞こえた時には、健司はよろめいて、床に手を突いていたのだ。


「良い加減に気付けよ、バカ野郎!! お前がカラダを全部そろえねぇと、カラダ探しは成功しねぇんだ!! お前を犠牲にして、何の得があるってんだよ!」


フーフーと鼻息も荒く、倒れた健司を見下ろしている龍平。


「ダメだよ龍平、そんな事しちゃ! 健司のカラダは、工業棟二階の一番北側の教室にあるよ。それと……」


この状況を見かねたのか、美雪が龍平に手を添えて、私達に視線を向ける。


何? 健司のカラダの場所を言えっての!?


美雪が何を考えてカラダの場所を教えたのか分からないけど、そんな悲しそうな目を向けないでよ。


私が悪者みたいじゃない。


「あーもう! 図書室にもあったし、工業棟一階のは知ってんでしょ!? まだ取ってないならこれで5つじゃん!」


それでも5つ。


もう、調べる部屋なんて残ってないはずなのに……後ひとつはどこにあるのだろう。


協力するつもりがなさそうな健司に、どうして美雪はカラダの場所を教えたのか。


……まあ、2つ教えたのは私なんだけどね。