「それは……問題ないと思うわ。相島さんと杉本君、池崎君は家が遠いし、袴田さんは心配いらない。問題は、家がそれほど遠くなくて、カラダを全部そろえた柊さんなのよ」


「家が遠くないって、どこからよ? それに、あゆみは心配いらないって……あ、武司さんがいるからか」


あの人がいれば、何があってもあゆみだけは守ってくれそうな気がするしね。


「……この世界が、美紀が逃げ込んだ誰かの意識の中だって話したわよね?」


確かにそんな話をしていたような気がする。


私の記憶の断片にあった、何人かの中の誰かの意識だって話。


その人に気付かれたら、排除されてしまうって事だよね?


「あー、うん。それがどうかしたの?」


「恐らく気付かれたわ。この世界の主に」


そう言われても……私は今ひとつピンと来なくて。


気付かれたなら排除されるんじゃないの?


なのに、私も美紗もまだここにいるし。


「えっと……気付かれたら排除されるんじゃなかったっけ?」


「そうね。自分の世界を守るために襲って来る。私達を殺そうとするのよ」