結局、龍平への怒りを抑える事ができないまま、放課後を迎える事になった。


カラダ探しの事もあれ以上は小野山美紗から聞く事ができなかったし、私達はどうして良いか分からないまま教室に残っていた。


「でよ、美紗ちゃんはひとり暮らししてるんだよ。健司の家の近くに家があるらしいぜ」


またこのバカは……。


小野山美紗とあんたのせいで、こんな訳の分からない事態に巻き込まれてるって自覚あんの!?


と、口に出してしまったら殴ってしまいそうで。


「それって、健司が言ってた家だよね? ボロボロだって言ってなかったっけ?」


「ああ、リフォーム業者が入った様子もないし、俺が知ってるままなら人なんて住める状態じゃないぞ」


あゆみが不思議そうに尋ねるけど、健司もまた不思議そうに首を傾げる。


「何か怪しいよね……私の勘がそう言ってるわ」


「留美子、たぶん皆思ってるんじゃないかな? 龍平以外は……」


美雪に突っ込まれても、怪しいと思うんだから仕方ない。


でも、ボロボロで人が住めないような家に住んでるからって、私達に何か関係があるのかと言われると、何とも言えないんだよね。


カラダ探しが行われてるのは夜の学校なんだし。