んー……いつもなら「何であんたと一緒に行かなきゃならないのよ!」とか言ってる所だけど。


生きるためにゴールから飛び下りたり、強引だったとは言え、手を引いて走ってくれたし。


頼もしいかなと思い始めていたから。


「私は一階に行くよ。美雪にカラダの場所を教えたいしね」


私達にはあまり時間が残されていないから、少しでも早く、ひとつでも多くのカラダを回収しなければならないのだ。


だから、カラダを全部そろえた私がそのつなぎ役になるしかない。


家政学室の前で龍平と分かれて、私は西側の階段から一階に下りる事にした。


久し振りにひとりで歩く夜の校舎。


家政学室の真ん中辺りにあるショーウインドーの中の着飾ったマネキンが不気味で。


今にも動き出しそうなその姿に身震いして、階段へと向かった。


こんなの誰も見ないのに、どうして飾ってるんだろ。


なんてどうでも良い事を考えながらやって来た階段の前。


携帯電話で照らしながら、一階へと下り始めた時、その声は聞こえた。












「キャハハハハハハッ!」














えっ……赤い人の声!?


校内放送は流れてないから、赤い人が移動しているはずがない。