「俺に聞くなよ。たぶん必要だからあるんじゃねぇの?」
3人入れば身動きが取れなくなる狭さの部屋で、その原因は、龍平がDJをやったと言う機材。
それが置いてあって、部屋を狭くしているのだ。
「ちょっと、狭いって! もっとそっちに行ってよ!」
「無茶言うなよ、こっちも限界なんだって!」
まるでおしくらまんじゅうのようで、誰かがかがめば誰かに当たる。
どうしてこんな部屋に3人も入ったんだか……。
諦めて部屋の外に出ようとした時、その声が聞こえた。
「うおっ! あったあった! これは……俺のだ!」
そう言っている途中で部屋の中が明るくなり、龍平がカラダを見つけたのだという事を理解した。
後何個見つけなければならないのか分からないけど、今日は調子良く見つかっている。
罠かと思うくらい順調に。
「さーて、これで後はステージを調べたら体育館は終わりだな」
放送室を出て、ステージの横に続く階段を下りながら、機嫌が良さそうに龍平が話す。