「いやいや、この腰回りのサイズだったら美雪じゃん。あゆみはもう少し小さいし、腹筋がしっかりしてるからね」
断面と言うより、お腹の筋肉の付き方が決め手かな。
何度か美雪の服もあゆみの服も選んだ事があるから分かる。
「……それ、カラダが全部そろって目覚めた特殊能力か?余計な能力だぜ……」
「わけ分かんない事言ってないで、さっさと探してよね!」
くだらない事を言っている龍平を指差して、私もまだ調べていない所に向かった。
体育館には一階部分と、観覧席の二階部分があって、今いる部屋の上には倉庫がある。
体育館を全部調べようと思ったら、そこにも行かなければならないから、この部屋だけでモタモタしてなんていられないのだ。
教官室を調べ終わり、部屋を出た私達。
ここには美雪の腰だけで、他には何もない。
見つかっただけ良しとする所だけど、龍平と健司のカラダが足りないという言葉が私を悩ませていた。
「ここに3つくらいあんた達のカラダがあれば良いんだけどねぇ。探す場所も限られてるし、それはないかなあ」
ブツブツと呟きながら、階段を上がる。