「な、何怒ってんだよ? やっぱり、知ってたのに今まで黙ってたのが気に入らないのか? マジで悪かったからよ、そんなに怒るなよ」
「うっさい! 死ね!」
あー、腹が立つ。
何が腹が立つって、どうしてこんな事で怒ってるか分からない自分に腹が立つわ。
カラダの場所を教えてくれたんだから良いじゃない。
こんなバカに告白されても困るだけだし、されなくて良かったじゃない。
なのに、どうして怒ってるんだか。
東棟に入ってすぐにある階段を上がって、三階に。
階段を上がっている間も、龍平はチラチラと私を見ている。
そんなに気になるんだったら、思わせ振りな態度を見せるなっての!
見られるたびに、「チッ」と舌打ちしてにらみつける。
三階に到着して、南側に曲がった龍平。
まさか、またトイレにあるんじゃないでしょうね。
そうなったら、私のカラダは6つ中3つがトイレにあるという事になる。
誰が隠したか知らないけど、私に何か恨みでもあるわけ?
なんて、嫌な予感がしてたけど……龍平はトイレを通り過ぎ、一番端の教室まで歩いた。
教室の中に入り、机と机の間を歩いて一番前の席。



