もしかして昨日言ってたりする?


話が難しくて良く聞いてなかったのがまずかったかな……。


「ええ、知っているわ。でも、私はこれ以上あなた達を助ける事ができないの。自分で見つけるしかないのよ……カラダはね」


「どういう事? 小野山さんが仕組んだ事なのに、小野山さんは何もできないの?」


私とあゆみを差し置いて、小野山美紗と美雪が話を進める。


話の内容を頭の中で処理している間に、どんどん話が進んで行って、付いて行けなくなっている。


ダメだ……また後で美雪に教えてもらおう。


「何も分かっていないあなた達に、ひとつだけ教えてあげる。赤い人を見た者は、決して振り返ってはならない。振り返れば、必ず殺されるのよ」


不気味な言葉を私達に伝えて、小野山美紗はトイレの個室に入って行った。









な……何よそれ。


「ふ、普通さ、あんな事を言ったら出てかない? おしっこ我慢できなかったのかな……」


ふたりにシラケた視線を向けられながら、私は個室を指差していた。












教室に戻って、お弁当を食べながらさっき聞いた話を美雪に整理してもらっていたら、小野山美紗がトイレから帰って来た。