カラダ探し~第三夜~


東棟の二階の廊下を歩いて、図書室への渡り廊下に差しかかった時、龍平が不思議そうに首を傾げて立ち止まった。


「なあ、校内放送ってよ、誰が流してんだろうな? よっと……んー、誰もいねぇ」


ひとりで勝手に疑問に思って、勝手に放送室のドアを開けてるよ。











……あれ?


放送室のドアに触ったら、赤い人を呼ばれるんじゃなかったっけ?


でも、誰もそんな事を言ってないし……なんだろ、不思議な気分。


実際、龍平はドアを開けてるもんね。


私の思い込みだったのかな。


「ま、どうでも良いか。さっさと図書室に行こうぜ」


いや、普通気になるでしょ!


放送室に誰もいないなら、いったい誰が校内放送を流してるんだっての。


私は、こんな龍平に告白されるのかと、不安になりながら、図書室に急いだ。


図書室に入り、カウンターの中に入った龍平が声を上げる。









「お、あったあった! でも……これは俺のじゃねぇな。健司のだ」











私がカウンターの反対側からのぞき込むと、確かにあった男子の右脚。