それに手を伸ばして触れてみると……例の光と共に、私の右腕に戻る感覚があった。
「おっ! 留美子のカラダかよ! 後何個でそろうんだ?」
駆け寄って来た龍平にハイタッチして、私は椅子を引いた。
「えっと……左腕に胸、ここに右腕でしょ? 脚は見つけたから……後は腰かな? 後一個じゃん! もしかして一番乗りかも!」
こうなってくると、嫌でもテンションが上がってくる。
後一個、腰の部分!
……腰の部分かぁ。
そこまで考えて、私は健司に言われた事を思い出した。
真っ赤なレースの下着のどこが悪いってのよ!
まったく、勝手に人の下着を見ておいて、文句言うなっての!
あー、思い出しただけでも腹が立つ!
キュラキュラと、キャスターの音を立てながら、大職員室のドアの前に椅子を移動させた私は、龍平を見て尋ねた。
「龍平はどこのカラダを回収すんの? 家政学室?」
「いや、生産棟だろ? 赤い人がいるのはよ。だから、まずは図書室を調べようと思ってんだけど……」



