何を言っても、健司は聞く耳を持たないと言った様子。
私達の誰の言う事も信用していない。
でも、龍平の事はどうなんだろう。
まだ仲間だと思ってるのか、それとも龍平も信用していないのか。
「もうそんな事を言ってる場合じゃないのに……今日を入れて、後三日しかないんだよ?」
その言葉も、健司には届かなかったみたいで。
私達から離れると、ひとりで生徒玄関の方に歩いて行った。
「仕方ないわね。杉本君はとりあえず放っておきましょう。あなた達が全員カラダを見つけてしまえば、彼も必死になるしかないのだから」
そんな方法しかないのが悲しいけど、美紗の言う通り、今は自分のカラダを探すしかないのだ。
しばらくして生徒玄関のドアが開き、私達は中に入ってそれぞれの目的地に向かった。
健司がどこに行ったのかは分からないけど、今は自分のカラダを回収しなきゃ。
「じゃあ、大職員室のカラダが留美子のだったら、椅子をドアの近くに置いておいてね。それが目印だから」
「分かった! 美雪とあゆみも気を付けなよ」
赤い人もそうだけど、健司の動きも気になるから。
「留美子は俺に任せとけ!」



