私のその声で目を覚ましたのか、皆、次々と起き上がる。
「いってぇぇぇぇっ! 死ぬかと思ったぜ!」
胸を押さえて、ゴロゴロと地面をのたうつ龍平。
「いや、龍平。あんたも私も殺されたから。武司さんにね」
そうなると気になる事は……あゆみだよ。
私達が死んだ後、あゆみはどうなったんだろう。
まさか殺されたって事はないと思うけど。
チラリとあゆみの方を見ると、視線をフラフラと泳がせて、不安そうな表情を浮かべていた。
「あゆみ! ねぇ、あゆみってば!」
私が近寄って、大きな声を出して、あゆみはようやく我に返った。
驚いたように辺りを見回して、私の顔を見たとたん、その目に涙が浮かんだ。
「留美子……ごめんね! お兄ちゃんが……お兄ちゃんが……」
わーわーと小学生みたいに泣き出すあゆみを、私はどうすれば良いか分からず、ただ背中をさする事しかできない。
不幸中の幸いと言うか何と言うか……カラダ探しをやってて、初めて良かったと思えた。



