カラダ探し~第三夜~


私のその声で目を覚ましたのか、皆、次々と起き上がる。







「いってぇぇぇぇっ! 死ぬかと思ったぜ!」









胸を押さえて、ゴロゴロと地面をのたうつ龍平。


「いや、龍平。あんたも私も殺されたから。武司さんにね」


そうなると気になる事は……あゆみだよ。


私達が死んだ後、あゆみはどうなったんだろう。


まさか殺されたって事はないと思うけど。


チラリとあゆみの方を見ると、視線をフラフラと泳がせて、不安そうな表情を浮かべていた。


「あゆみ! ねぇ、あゆみってば!」


私が近寄って、大きな声を出して、あゆみはようやく我に返った。


驚いたように辺りを見回して、私の顔を見たとたん、その目に涙が浮かんだ。


「留美子……ごめんね! お兄ちゃんが……お兄ちゃんが……」


わーわーと小学生みたいに泣き出すあゆみを、私はどうすれば良いか分からず、ただ背中をさする事しかできない。


不幸中の幸いと言うか何と言うか……カラダ探しをやってて、初めて良かったと思えた。