カラダ探し~第三夜~


健司に協力するように、説得してほしいんだけど……追いつめられてるって緊張感がまったくないよね。


空が黒くなっていても分かる奇妙なヒビを見ながら歩いて、到着したコンビニ。


適当なお弁当を買って店を出た時、前方から歩いて来た人影を見て、私は足を止めた。









何か……嫌な予感がしたから。


その人影が、ゆっくりとこちらに向かって歩いて来る。


いつもなら、こんな人がいたとしても気にも留めないんだけど……今回ばかりはそういうわけにも行かなかった。


「あ、お兄ちゃん!」


うれしそうなあゆみの声が、コンビニの照明で浮かび上がった武司さんにかけられる。










でも、何か様子がおかしい。


……まあ、龍平がいるからなんだろうけどさ。













「……さねぇ」















ボソッと何かを呟いた武司さん。


何て言ったの?


「あ、武司さん……私達、今から晩ご飯なんで」


龍平に用があるなら、私がいても仕方がない。


説得ならあゆみがしてくれるだろうし、またバトルになったら、それこそ私に出番はないから。