この世界を続けたとしても、赤い人に殺されてしまう事に健司が気付けば、健司だって全員のカラダの場所を教えてくれる……はず。
少なくとも健司は、元の世界でも生きているんだから。
危険な階段を上がり、美紗の部屋の前。
ドアを荒々しく開けた私は、ドカッと椅子に腰を下ろした。
「あらあら、泣きそうな顔で出て行ったと思ったら、今度は不機嫌そうね。表情豊かだこと」
そんな私を見て、美紗がフフッと笑った。
笑い事じゃないっての!
心配して出てみれば、龍平のやつは健司の家にいたんだから。
「でも、留美子が男の子と感情むき出しで話すの珍しいよね? いつもムスッとして私達に愚痴るだけなのに。もしかして、龍平が気になってるとか?」
「はぁ? やめてよね、あんな変態バカ。美雪に恋愛の事を言われるとは思わなかったわ」
よりによって、どうして龍平なんだか。
……って、今はそんな事関係ないでしょ。
そんなくだらない話をしていると、あゆみが部屋の中に入って来た。