美雪は良いわけ!?
悩んでるって、それだけで済ませるつもり!?
カラダを全部そろえようとしてる私が言うのもなんだけどさ、死ぬために目的を果たすなんて、意味があるようには思えないよ。
かと言って、すでに死んでるあゆみはどうなのかとか、それを考えるとまた混乱してくるんだけど。
話をするふたりを見ながら、私もまた悩んでいた。
何をしたら誰が死ぬとか死なないとか、考えるのも嫌になってくる。
結局、どういう結末になっても、絶対に誰かが死ぬんだと思うと、何もできなくなるような気がする。
美紗が言っていた「考え過ぎると身動きが取れなくなる」ってやつだと分かった。
そして、ふたりの話が終わったのは、話し始めてから一時間が経過した時だった。
「龍平、何してるんだろうね。メール送ってからどれだけ経ってると思ってんの?」
私には分からない話を終わらせて、神妙な面持ちに変わった美雪をチラチラと見ながら、私は暗い雰囲気をどうにかしようと口を開いた。
「まだ寝てるのかな? 龍平、学校もよく遅刻するもんね」