「ねえ、あゆみ。昨日さ、カラダ見つけられた? 私なんてさ、大職員室に着いたとたん、昨日が終わったから、あんたに教えてもらったカラダしか回収できなかったんだよね」
「あぁ、あれってやっぱり皆同じだったんだ。壁とか天井がヒビ割れて崩れたの。何があったの? 私もカラダを見つけられなかったよ」
「あれはねぇ……」
そう言いながら、私は美紗の顔を見た。
私が来た時は血まみれで息も絶え絶えだったのに、何事もなかったようにすましちゃってさ。
あの血はどこに行ったのやら。
「……美紗が赤い人に殺されたんだよ」
その光景だけは鮮明に覚えている。
「そういえば小野山さん、そんな事言ってたね。時間制限ありかぁ……大丈夫かな」
あゆみが不安になるのも分からなくはないな。
私は、何とかカラダがそろいそうだから余裕があるけど、皆はどうなんだろ。
誰がどれだけカラダを見つけたなんて知らないから、何とも言えないなあ。