カラダの場所を聞いて、私の物かどうか判断する事くらいできると思っていたのに、それより早く美紗が殺されてしまうなんて。


少なくとも、今日のカラダ探しで、皆が見つけたカラダの回収をしたいところだ。


「皆が調べた部屋を潰していけば、健司がどこを調べたか分かるんだよね」


部屋着を脱ぎ捨てて、私は下着姿で小さく拳を握りしめた。


服を着替えて部屋を出て、リビングに入った私は、モワッと漂うその匂いに、顔をしかめた。


うわっ! くさっ! 何これ……またママが飲み過ぎたの?


そう思ってソファを見てみると、そこにはママが情けない姿で、仰向けになって眠っていたのだ。


あー……また飲み過ぎたのか。


おばあちゃんが帰ってたら、こんな姿を見られたら怒られちゃうよ。


「ママ、こんなとこで寝てないで、部屋に行って寝なよ。どれだけ飲んだのよ……まったく」


やだやだ。


いくら仕事だからって、こんなになるまで飲まなくても良いのに。