「あんた、死にかけじゃない! 無理だって! そんなんじゃ本当に死ぬよ!?」


美紗に死なれると、今日のカラダ探しが終わってしまうからなのか、それとも本当に美紗に死んでほしくないと思ったかなのかは分からない。


でも、どっちにしても死んでほしくないという気持ちは変わらない。


「良いから行きなさい! 私が死ぬ前に……カラダを……」


フラフラとした足取りで私の前を通り、廊下に出る美紗。


あの……美紗に引っ張られなかったら、そのまま大職員に向かってたんだけど。


なんて、今の美紗に言えるわけがない。


美紗のためにできる事は、早くカラダを見つける事だ。


一週間以内に……なんて悠長な事は言わない。


明日中には全部見つけてやる!


ボロボロの美紗を見て、私は再び廊下に飛び出した。









「キャハハハハハッ!」









背後から、赤い人の声が聞こえた。


でも……。







「おいたが過ぎるわよ」






美紗のそんな声と、ゴンッ! という鈍い音が、私の耳に届いた。


美紗なら大丈夫。


絶対に、カラダを見つけるまで頑張ってくれる。


祈るように渡り廊下を走って、東棟に入った私は、すぐに大職員へと続く廊下に入った。