「……何で俺が先頭なんだよ」
「私が先に行くと、あんたにパンツ見られちゃうじゃない! あんたのパンツを見てる私の身にもなってよね!」
「気付いてたか」
やっぱりそれが目当てだったのね。
男らしいが聞いて呆れるわ!
それにしても、本当に美紗はどうなったのだろう。
私達を逃がしてくれてから、ずいぶんと時間が経つけど。
美紗が死ぬと、今日のカラダ探しが終わると言っていたから、できるなら死んでほしくはない。
だけど、赤い人を相手にずっと持ちこたえるなんて、とうていできるとは思えないけど。
這ったまま移動して、到着した十字路。
ここを曲がった所に家政学室はあって、龍平とはここでお別れ。
「ここまで来れば、もう大丈夫だろ。ほら、立てよ」
そう言って立ち上がり、まだ四つん這いの私に手を差し伸べた龍平。
「あ、ありがと……」
そう呟いて龍平の手に触れた瞬間。
「危ねぇ! 留美……」
何が危ないのか、何が起こったのか。
私は龍平に突き飛ばされて、廊下に仰向けになって倒れた。
「あいたた……何なのよ! いったいどういう……」