でも、それだけでしょ?


「んで、工業棟の一階の工房に、これまたあゆみと美雪の脚があったぜ。後見つけたのはまあ、健司のだからな」


「ちょっとちょっと、あんたどれだけ見つけてんのよ! しかも、あゆみと美雪ばっかり……私のはなかったわけ!?」


「そんな事、俺に言われてもよ……」


何か腹が立つなあ。


でも、あゆみが見つけた分と、美雪が見つけた中に、私のカラダがあってくれればそれで良いんだけどさ。


「じゃあ……私とあゆみはここの一階でカラダを見つけた後、生産棟の一階に向かうよ」


「だったら俺は生産棟だな。三階の倉庫と……家政学室?ってどこにあるんだ?」


龍平はともかくとして、もしかして私だけ別行動!?


あゆみと美雪は良いなあ……同じ場所にカラダがあるなんて。


「家政学室は、生産棟の中央にある部屋だよ。ほら、ショーウインドーがある所。あと、図書室もだからね」


いいよいいよ、私はひとりで行きますよーだ。


何か仲間外れにされてるみたいで寂しいけど、カラダが見つかる事に期待して、私は振り返らないように教室の入り口に向かった。