こいつ、私を殺すつもりなの?
赤い人を見てるから、私は振り返れないんだっつーの!
「はいはい、分かったから。早く調べて、カラダの回収に行くよ」
私達が二手に分かれる前に、皆で話し合って決めた事。
それは、工業棟の二階を調べ終わったら、皆が持っているカラダの情報を共有して、それぞれのカラダを取りに行こうというのだ。
先にその話を聞いてしまうと、早くカラダを回収したいというあせりから、適当に調べたり、調べてる途中で抜け出してしまうかもしれないから。
さらに付け加えると、工業棟の二階を終わらせてしまえば、一応校舎の中すべてを調べた事になるから、健司がどこを調べたかというのが浮き彫りにされる……との事だ。
「龍平さ、あんたは平気なわけ? この世界がなくなっちゃうとか言われて。自分が消えちゃうかもしれないのにさ」
カラダ探しをしているメンバーの中で、元の世界になって生きているのは私と健司だけ。
もしも私が龍平の立場なら、生きていられるこの世界を続けたいと思うし、下手すれば真面目にカラダを探そうともしないかもしれないのに。