今までは運良く普通に追いかけられてたけど、私達に向かって落ちてくるという可能性は、十分にあるという事だ。
もしもそうなったら……歌が聞こえた時にはすでに遅くて。
気付いた時には死んでるという事になりかねない。
「あー、やだやだ。あゆみ、早く調べて次行こ。赤い人が来たら絶対に死んじゃうよ」
こんな状況だと、どこが安全とも言えないけど、とにかく調べるだけ調べて、早くカラダを見つけたかった。
音楽室、準備室と調べても何もなくて。
その流れで北側の部屋を全部調べたけど、私達が喜ぶ事はなかった。
「嘘でしょ……普通これだけ調べたらひとつくらいあっても良いでしょうよ」
「まあまあ、今日だけで言うとふたつ見つけたんだから、ここになくても仕方ないんじゃないかな」
んー、そう言われるとそうかもしれないけどさ、ふたりでふたつなら、ひとりでひとつしか見つけてないって事じゃない?
残りいくつあるのか分からないけど、このペースで大丈夫なのかな。
それだけが心配だ。
「明日、ちゃんと話してどこでカラダを見つけたか、はっきりさせないとダメだね、これは」