そんな事を考えながら戸棚を閉じ、隣の戸棚に移動してそれを開けた時だった。


「あっ! あった! あったよ留美子!」


教室の後ろを調べていたあゆみが、驚きの混じった声を上げて、私に大きく手招きをしたのだ。


「あ、あゆみナイス!」


一応開いた戸棚の中を確認して、すぐにあゆみの元に駆け寄った私は、胸の高鳴りを感じた。


スラリと長い足、汚れが目立たない紺のハイソックス……そして、二年間愛用して傷を油性ペンで隠したローファー。


間違いない、これは私の脚!


「これ、留美子の脚だよね? 靴、買い換えなよ」


「あ、あゆみ……よく私のだって分かったね?」


「だってさ、美雪はスニーカーってイメージだし、自分のは分かるでしょ」


あ、そういう事ね。


まあ何にしても、これで私のカラダは3つ目だ。


健司が私の腰の場所を知ってるし、龍平も見つけたとか言ってたから、その中に私のカラダがあれば……合計五つ。


「もうすぐ全部そろうじゃん! やったやった、もしかして1抜け?」


四日目にして、早くも終わりが見えた私は、目の前にある左脚に触れた。