くだらない話をしながら到着した、一番奥の部屋。
中に入ると、大きな木の机が並べられた、広めの教室だった。
あまり使われていないせいか、木の香りが部屋中に広がっている。
「そんなに……調べる場所もなさそうだよね、物が少ないからさ」
携帯電話で照らしてみると、収納は教室の後ろにある棚くらいしかない。
こんな部屋ばかりだったら、調べるのも楽なのにな。
ふたりで調べ始める事数分。
棚と机くらいしかない部屋はすぐに調べ終わって、私達は廊下を挟んだ部屋に移動した。
簡単に調べられるのと、カラダを見つけられるのは別問題だと、残念な気持ちになっていた。
「探す場所が少なくてもさ、カラダがなかったら意味がないよね。物が多くてもカラダがあってほしいよ」
「あ、私も今そう思ってたとこ。残りの日も少ないし、早くカラダを全部集めたいとこだよね」
あゆみに返事をしながら教室のドアを開けた私は、早くもその言葉を撤回したくなった。
同じような部屋ばかりかなと思っていたのに……この部屋は、収納スペースがこれでもかというほどあって。
さらには、わけの分からない計器が山積みになっているのだ。
こ、これはまた……。