「あ、あいつ! 早く行ってカラダを見つけようってつもり!?」
「間違ってないわね。赤い人に見つかるまでに、できるだけ探してしまおうと考えるのは」
美雪の隣にいる美紗が、ニヤニヤと笑みを浮かべながら私の言葉に反応する。
「だったら私達も早く行かないと!」
「フフッ。だけど、それがいつも正しいとは限らないのよ? タイミングが悪ければ、早く行ってもダメって事もあるの」
うーん、美紗の言ってる事は私には良く分からないけど、急がば回れとかいうやつ?
なんかそんな感じだったと思う。
「まあ、柊さん達は好きなようにしてくれるかしら? 私は相島さんと行くわ」
何を考えているのか、カラダ探しに協力してくれた事ない美紗が、美雪と一緒に行くなんて。
……どれだけ根掘り葉掘り聞くつもりなのさ?
「あー、はいはい。分かったから美雪を頼んだよ。あんたがいれば、死ぬ事もなさそうだし」
そう言い、私はあゆみと龍平を連れて生徒玄関へと歩を進めた。
校舎の中に入り、とりあえず西棟に向かって歩く。
こっちは私達の教室があるから、自然と足が向いてしまうのだ。
「あのさ、留美子と龍平はどれだけカラダを見つけたの? 私はふたつだけなんだけど……」