ポフッと音を立てて床に落ちたぬいぐるみに手を伸ばし、言い訳してみるけど、それはきっと意味がなくて。
「ねぇ、どうして死なないの?」
背後から聞こえた声で、その時が来たんだというのが分かった。
今日も殺される。
赤い人の手が首に触れて。
私がぬいぐるみにそうしたように、赤い人は私を壁に叩き付けたのだ。
一瞬の痛みじゃない。
何度も何度も、頭に激痛を味わい続けて、早く殺してと心底願って、しばらくしてやっと……私は死ぬ事ができた。
今日も私は殺されて、カラダ探しが始まる。
夜風が私の身体をなでて、学校にいるのだろうという事は分かったけど、今日の私はそれどころじゃなかった。
「いったーい! 痛い痛い! 殺すならさっさと殺せっての! 何回壁に叩き付ければ気が済むのよ!」
頭を押さえて地面を転がり、ついさっき味わったばかりの痛みを思い出しながら叫んだ。
「うるさいわね。殺される事は分かってるんだから、おとなしくできないのかしら?」
「そんな事言ったって、おとなしくできるはずが……って、何で美紗がここにいるのよ?」



