部屋に戻った私は、ほこりが付いている服を脱ぎ捨て、タンスの中からTシャツを取り出して、それを着た。


そして、ベッドに横になって、今日あった事を思い出しながら目を閉じた。


……あの地下室が、赤い人を生き返らせようとした場所で、美紗は赤い人のカラダの一部を探してると。


それは、カラダ探しの空間でしか存在しなくて。


見つけられなかったら、私達がカラダを全部見つけても意味がないんだよね。


私達は全員助かるけど、美紗は死んでしまう。


高広さんと翔太さんに説明していた事はこんな感じで……さすがに覚えたよ。


ん? だとすると、誰の邪魔をしなくても、美紗が赤い人のカラダを見つけられなかったらこの世界は続くわけで、私達が敵対する意味もないじゃない。


……あー、でも、それだと美紗が犠牲になっちゃうんだよね。


それは……なんか嫌だな。


目を閉じながら考え事をしていた私は、そう思った直後、フッと眠りに落ちた。













……ここはどこだろう。


暗くて良く分からないけど、ジメジメしてるような感じがする。


ぐるっと辺りを見回しても黒一色で、かすかな光さえ見えない。