だけど、翔太さんの言う通りだ。


言いたい事を言ってるだけじゃ、その人だけじゃなく、他の人も、自分にも悪い事が起こる。


それが分かったから、これからは気を付けないといけないと感じた。


「だけど、それが本当の話だとすると、どうすれば良いんだ。留美子が謝って済むとは思えないし……」


私が謝って元通りになるのなら、いくらでも謝るよ。


今なら素直にそう思えるのに、美雪の性格を考えると、翔太さんが言うようにダメな気がする。


「浦西君、ちょっと良いかしら?」


私と翔太さんのやり取りを聞いていた美紗が、溜め息混じりに尋ねた。


「ん? 何か打開策が見つかった?」


「打開策と言うか……浦西君は、相島さんとどこまで行ってるの? まさか、手をつなぐだけの関係とは言わないわよね?」


あゆみと龍平をチラリと見て、眠っている事を確認した美紗が、ふたりの関係に迫る。


「えっ!? いや……それとこれと、いったい何の関係が?」