高広さんと話をして、何かが変わったような感じがする。
男らしくなったような、堂々としたような印象を受ける。
「後、昼間にはカラダを探す事はできないの。この世界は作られた世界。その中に赤い人のカラダは存在しないから。だから、あなた達がカラダ探しをしている間に、私はカラダを探してるの」
また、少し難しい話になってきた。
この世界にカラダがなくて、夜の校舎に隠されてるって事は、私達のカラダと同じなのかな?
私では、その程度しか理解できない。
話をしながら学校の前を通り過ぎ、しばらく歩いて住宅街に入った。
美雪の家がすぐそこに見えるけど、目的地はここじゃない。
その先にある翔太さんの家だ。
近づくにつれ、私の不安は大きくなる。
そして、翔太さんの家が見えてきたと思ったら、玄関の前で仁王立ちで私を待っている翔太さんの姿が見えた。
「しょ、翔太さん……こんにちは」
家の前まで歩を進め、ペコリと頭を下げた。