その話は、私にとっては少し衝撃だった。


でも、私以上に驚いていたのは他の3人。


特に高広さんは、目を大きく見開いて、美紗の顔をジッと見つめていた。


「伊勢君と柊さんは、今でこそ年齢が違うけど、元の世界では同級生だったのよ」


美紗の口から、作り話とも思えるような事が語られる。


私と高広さんだけじゃなく、あゆみと龍平以外の、今美紗が言った人全員が同級生だったとの事で、何だか不思議な気分だ。


それに、カラダ探しをしていたメンバーが、知ってる名前ばかりだった事にも、不気味さを感じる。


特に仲の良い人達の名前が並んでいたのが、嘘くささを漂わせているけど……。


良く考えてみれば、美紗は全員の姓を言った。


知らないはずの事を知っているから、美紗の話は嘘じゃないと思えてしまうのだ。


「待て待て、俺はそんなのやった記憶がねぇぞ? それに、明日香のカラダを探してたって何だよ」


「この世界の話じゃないわ。森崎さんは、カラダ探しをさせる方になってしまったの。それを、あなた達が助け出したのよ」


私達が知らない、私達の話はしばらく続き、食事をしながらもその話は尽きる事がなかった。