「仕方ないわね。話してもいいけど、それを納得できるかどうかは責任を持てないわよ?」
フフッと微笑んで、美紗は私達の顔を見回した。
私はとっくに聞く準備ができている。
後は、詳しい話をあゆみと龍平が聞いてどう思うか。
それだけが少し気になっていた。
まずは私が知ってる話。
カラダ探しを終わらせたらどうなるかという事と、元の世界では、あゆみと美雪、龍平はいないという事。
これは知っているせいか、誰の顔にも困惑の色は見えない。
高広さんなんか、もう話に付いて来られないような感じがする。
「それで? 元の世界ってやつは、どんなだったの?」
自分で言っていて、物すごくあいまいな質問だなという事は分かる。
だけど、美紗は私に聞き返す事もなく、その質問に対する答えを話し始めた。
「世界が変わる原因となったのは、カラダ探しを終わらせた7人が、赤い人の姉である小野山美紀の霊を、消滅させようとした事なのよ」
えっと……小野山美紀ってのは、美紗が持ってるっていう記憶の人だよね?
「その時のカラダ探しは、伊勢君、浦西君、袴田さんのお兄さん、相島さんと二見さん、そして柊さんの6人が、森崎さんのカラダを探していたのよ」