「えーっと、龍平が3つであゆみがふたつ。私がひとつだったら、6つでしょ? 一日でそれだけ見つかるなら何とかなるかな?」


計算が合ってるのかどうかは分からないけど、大丈夫そうな気がする。


「お互いに教え合ってカラダを集めようね。皆で協力すればすぐだって」


あゆみにそう言ってもらえると気が楽になるけど……問題はそこじゃないんだよね。


ふたりが信じていない、カラダを全部見つけた後の、元の世界というやつだ。


誰かを犠牲にするとか考えてないみたいだし、世界が変わるなんて想像もしてないみたいだ。


「……考えても仕方ないか。私はバカなんだから、やれる事をやるだけだよね」
ボソッとそんな事を呟いて、私は再び部屋を調べ始めた。


3人で調べたキッチン。


案の定と言うか、こんな所に美紗が言ってた部屋があるはずもなく、私達は廊下に出た。


「んー……ないね。どっちに行く?」


「こっちの廊下の奥も見てみようよ。玄関に戻るのは後で良いんじゃない?」