「高広さん、さすがっす! 俺はなんとか術の前から理解不能でした」


龍平は……予想通りというか。


まあ、私達にも分かるように、美紗は簡単な言葉を選んでくれたんだと思うけど。


「で? その話が、今日やる事と何か関係があるわけ? 赤い人がどうやって作られたかは分かったけど」


赤い人の生い立ちなんて、私にとってはどうでも良い事なんだけど。


「父親が蘇生術を行った部屋が、この家のどこかにあるはずなの。それを探すのを手伝ってほしいのよ」


何となくそんな予感がしてたけど……高広さんと龍平には予想外だったらしく、驚いて声を上げていた。


「探すのは良いんだけどさあ、赤い人はこの家で生まれたんでしょ? だったら危なくない? 私達はともかく、高広さんがさ……」


カラダ探しをしている私と龍平は、たとえ死んだとしても夜の校舎、そして明日には生き返ってるから良いんだけど。


「大丈夫よ。伊勢君は私と一緒に動いてもらうから。力仕事がない事もないの」


まあ、それなら良いんだけど。