慕われていて当然か。
「感動の再会はこれくらいで良いかしら? 中に入って、今日やる事の説明をしたいんだけど……袴田さんがまだみたいね。彼女が来るまでお茶でも飲んでましょうか」
美紗が不気味に微笑みながら、私達を見回す。
ここに来るまでに、一応あゆみにはメールを送っておいたけど、まだ返事がないから来るかどうかは分からない。
私達は美紗に案内されるままにダイニングに移動して、大きなテーブルの隅に固まるように着席した。
「何なんだこの家は。外と中に差がありすぎるだろ」
室内をキョロキョロと見回して、高広さんが不思議そうに呟く。
まあ、初めて見る人は驚くよね。
私も慣れたとは言わないけど、初見ほどのインパクトはない。
「す、すげぇ……美紗ちゃんは大金持ちだったのか。外側から見た時は、俺が頑張って働かないとって思ったけど、安心したぜ」
龍平……あんたの頭の中でどれだけ妄想が先行してるのよ。
それを口に出せる精神力もある意味すごいよ。
「あら、寄付ならいつでも受け付けるわ。もうお金が底をついたから大歓迎よ」