高広さんに、カラダ探しをしてるなんて言っても、意味が分からないだろうな。
ポリポリと頭をかきながら、外の美紗と隣の高広さんを交互に見る。
何だかふたりは、微妙に通じ合っているようで、片方がうなずくと、もう片方もうなずくという事を繰り返す。
……いったい何をしてるんだか。
「なかなか変わった奴だな。不気味さしか感じねぇ……今までに会った事のないタイプだ」
じわりと額に浮かぶ汗を拭い、ゴクリと唾を飲む。
ガラス一枚隔てて、美紗と見つめ合う高広さんをそのままに、私は当初の目的の朝ご飯を買うためにお弁当のコーナーに向かった。
「あー、何にするかなぁ。おにぎりか、サンドイッチか……悩むなあ」
普段なら、間違いなくサンドイッチにしているところだけど、私の好きなチキンカツサンドが並んでいない。
それに比べて、おにぎりのラインナップときたら……。
美味しそうな新製品が、これでもかと言わんばかりに並べられている。
イメージ写真からでも、その味の一部が想像できて、唾が出てくる。
「よしっ! 決めた! ……すみません、肉まん3つください」
レジの前に歩み寄り、ケースの中の肉まんを指差して注文する。