「よ、よし分かったよ。カラダ探しが終わったら、や、やらせてあげる!」


なんか抵抗があるけど、どうせ果たされない約束だから。


それにしても、こいつが私とエッチしたかったなんて。


そんな目で見られていたと思ったら、なんだか気持ち悪い。


「ほ、本当だな!? よっしゃ! 約束だぞ!」


グッと拳を握り、うれしそうな声を上げる。


まあ、私としてはこの部屋を調べてもらえさえすればいいんだけど。


「あ、あんたさ。あゆみとか小野山美紗が好きなんでしょ? だったら私とやってもいいの?」


声に出すと恥ずかしいな。


「は? 俺はあゆみも美紗ちゃんも好きだし、美雪も、留美子も好きだから問題はねぇ!」


あ、つまり誰でも良いってわけね。


女なら誰でも好きだから、誰とでもやりたいんだ。


思春期の男ってこんなもんなのかな。


「はいはい、そうですか。あんたに節操がないのは良く分かったから、早く調べてよ」


まともに相手するのがバカバカしくなった私は、龍平にこの教室を任せて、廊下に出た。


赤い人がいつ、どこから来るか分からないし、声や足音が聞こえたらすぐに逃げるために。