必死に探して……自分が犠牲になるなんて考えてもいないんだろうな。
こうして見ていると、龍平なんかより健司の方が犠牲になってほしいと思えてくる。
一緒にいると、そんな事を考えてしまう。
「龍平……あんたさ、もしも明日死ぬって言われたらどうする?」
突然の私の言葉に、「はぁ?」と呟いて手を止める。
「そんな事聞いてる暇があったら探せよ。毎日俺達は2回も死んでるんだからよ」
そんな意味で聞いたんじゃないのに。
私がどれだけ怒っても、こいつは普通に話しかけてきて、生きるために協力してカラダを探してるんだよね。
それなのに健司の奴は……思い出すだけで腹が立つ!
「龍平! 絶対にカラダを見つけるよ! 健司なんかに負けてたまるかっての!」
そう言って私は、龍平が調べていない場所から調べ始めた。
その教室を調べ終わり、私達は次の教室に移動しようとしていた。
どうも、三階にいた時と同じパターンになりそうな気がする。
「よし、一緒に隣の教室調べるよ」
「何だ? 手分けして探さねぇのか? もしかして、俺と一緒にいたいとか?」
「あんた、マジで殺そうか? バカな事を言ってないでさっさと行くよ」