なんて腐ってても仕方がない。
どうせ殺されてしまうなら、この部屋を調べてしまわないと、また明日も同じことになるかもしれないから。
今すぐ逃げ出したいけど……残る半分を調べなきゃ。
そう意気込んで調べたものの、結果はハズレ。
殺される覚悟でこの部屋を調べて、機材が置かれている小部屋も調べたのに、カラダのひとつも出てこないなんて。
今日の始めにカラダを見つけたから、これでプラスマイナスゼロって事?
「いやいや、そりゃないっしょ」
自分の考えを否定して、小さく首を横に振る。
まだ他にも探す教室があるのだから、一部屋くらいダメだからって落ち込んでいられない。
とにかく、今の私がやる事はこの部屋から出る事。
そして、赤い人に見つからないように移動しなければならないのだ。
ドアに近づき、そっと耳を当てて廊下の音を確認すると……。
ペタ……。
ペタ……。
と、足音が聞こえた。
あー……まずい。
赤い人が来てるわ。
あの変な歌を歌ってないのが気になるけど、中庭にいた時も歌ってなかったみたいだし。
右? 左? それとも上?