そう……私が言い終わると、美雪は大粒の涙をボロボロとこぼし、自分の胸を両手で隠すようにしてその場に座り込んだ。
そんな状況になって、ようやく私は自分が美雪に何をしたかという事に気付いた。
今日のカラダ探しが始まって、まだ10分も経っていないのに、仲直りしようと思っていた美雪を徹底的に叩き潰した……。
私の経験上、たぶんこの先二度と関係が修復される事はない。
それが少し寂しくて……私は美雪を一瞥すると、教室から出た。
教室を出た私は、今来た道を引き返し、階段を下りていた。
さすがにあれはまずかったかな……と、激しく後悔しながら。
美雪にとっては、大好きな翔太さんより先に、龍平におっぱいを触られたという事はショックなはずだ。
それほど大切な相手だって事は分かってるし、そのために美雪が純潔を貫いている事だって分かってたはずなのに。
「はぁ……言うんじゃなかったなぁ。何してるんだろ、私は……」
東棟の二階で、深い溜め息混じりに呟きながら、昨日探す事ができなかった西棟の二階に行くべきか悩んで、私はトボトボと歩いていた。