いつものように赤い人に殺されて、目を開けた時には私は学校の生徒玄関の前にいた。


「はぁ……思ったより苦しくはなかったけどさ、首切られるとかやめてよね」


チラリと隣を見ると、慌てたようにあゆみが自分の首を触って、大丈夫な事を確かめている。


さて、私は今日はどうするべきかな?


龍平が見つけたっていう、美雪の胸を本人に見つけさせたいところだけど。


その龍平とも、美雪とも、あれから一言も話してないから何か気まずい。


「留美子。今日の皆、殺伐としてない? 誰とも会話してないみたいだし。やっぱり原因は留美子?」


人が気にしてる事を……この子は平気で言うね。


確かに、他の3人は各々何か考え事をしているようで、いつもとは違う。


ただ、龍平だけはボリボリと頭をかいて大あくび、何を考えているのか分からないけれど。


生徒玄関のドアはすでに開いているのに、誰も中に入ろうとしないのはどうしてだろう?


残り日数も少ないのに、こんなところで突っ立ってても意味ないでしょ。


「美雪! ちょっと来て!」