これは、赤い人が私達を殺しに来る合図。


逃れようと、何をしても必ず殺されてしまうのだ。


「そ、そうだ。あんた、これどうにかできないの!? せめて、殺されずにカラダ探しを始めるとかさ!」


「そんな都合の良い事はできないわ。私のカラダ探しは、あなた達の魂をつなぎ止めているだけに過ぎないのだから。それに……」


と、小野山美紗がそこまで言った時だった。


フッと、突然視界が真っ暗になったのは。


照明が消えた。


窓の外は明るい景色のはずなのに、何も見る事ができない暗闇の中に私達はいる。


「ほ、本当に真っ暗だよ……あゆみ、大丈夫?」


照明が消える直前まで目の前にいた、あゆみを探そうと手を伸ばす。


「わ、私は大丈夫……だけど、留美子どこ? 心細いよ」


それは私だって同じ気持ちだ。


だからこそ、こうやって手であゆみを探しているのだから。


そうしていると、コツンと指の先に何かが当たった。


「あゆみ、私の手を握って」


「あ……うん。これだね」


そう言うと、私が伸ばした手を握り締めるあゆみ。


根本的な解決にはなっていないけど、これで少しは安心できるよ。