「……そうなるわね。でも勘違いしないで。私が維持できなくなったら、あなた達は赤い人に殺されてしまうのよ」
あー、終わらせる方法が見つかったと思ったら。
カラダ探しがあるから、私達は毎日殺されていても死なずに済んでいるわけか。
つまりそれは、小野山美紗が私達を助けるためにカラダ探しをさせている……と、いう事になる。
「あなた達、そろそろ時間よ」
部屋に戻って、ベッドの上でゴロゴロしていた私達に呟く小野山美紗。
時間? ああ、もう帰れって事かな?
ここまで一緒にいたんだから、もうちょっといさせてくれてもいいのに。
でも、無理は言えないよね。
「仕方ない……あゆみ、帰ろっか」
ベッドから起き上がり、スカートを整える私を、不思議そうに見つめている小野山美紗。
何よ……あんたが時間だって言ったんでしょうが。
何か文句あるの?
と、私が思った時だった。
「何を勘違いしているの? 時間だって言ったのよ? そろそろ赤い人が殺しに来る時間……」
その言葉に、私は慌てて携帯電話を取り出し、画面に表示された時間を確認した。
20時53分……。
思ったよりも長居していたんだな。