「いつからいたのよ……まあいいや。実はさ、昨日のカラダ探しの時に美雪と口喧嘩してね。ついいつもの調子で死ねって言っちゃったんだよね……」


「あー、美雪はそういうの言われ慣れてないからね。本気にしたんだ。留美子の口癖なのにね」


あゆみは分かってくれている。


美雪の事で不安になっていたけど、その言葉で少し安心できた。


「で、どうするわけ? 今日で三日目なのに、カラダが全然見つかってないでしょ? このペースだと、誰もカラダがそろわないんじゃないの?」


雨が降り続いていて、傘のないあゆみとふたり、生徒玄関の前で柱にもたれかかり、昨日の事を詳しく話していた。


「だよねぇ。皆が見つけたカラダの場所を教え合わないと終わりそうもないよね」


と、言いながらも、私は龍平には教えるつもりなんてないのだけど。


「そうそう、だから留美子も早く美雪と仲直りしないとさ」


「んー、分かってるんだけどね……ほら、私って謝るイメージないでしょ? イメージを崩したら負けかなって」