「龍平! あんたどういうつもり!?」


ひとり寂しく、教室の隅っこでお弁当を食べていた龍平に近づき、机をバンッと叩いてにらみつけた。


この言動に一瞬驚いた後、何が何だか分からないと言った表情で私を見つめる龍平。


「な、なんだよいきなり。俺が何したってんだ!?」


何したってそりゃあ……美雪のおっぱい揉んだんでしょうが!


しかも生で!


百歩譲ってそれは言わなくても良いとして、カラダがあったなら教えるべきじゃないの!?


「あんたさ、美雪にカラダの事教えたの?」


「え? あ……いや、まだだけどよ……」


私の問いに、慌てて視線をそらすその姿に、私の考えは間違っていなかったと確信した。


「龍平……あんたさ、高広さんみたいな格好いい男になりたかったんじゃないの? 高広さんなら、きっとそんな事しない。あんたは最低だよ」


これで決まった……。


この世界を壊す必要なんてない。


誰かがカラダを全部見つけなければ元の世界に戻らないなら、ひとりだけカラダ探しに失敗して死ねば良い。


そしてそれは、目の前にいるこの最低の男。