美雪と龍平には、どうも聞きにくい。
気まずいまま一言も話してないし、美雪にはカラダの事だって何も言えてない。
まあ、龍平におっぱい揉まれてたなんて言ったら、とんでもない事になるだろうから言えないんだけどね。
……考えてみれば、上半身で良かったよね。
本人しか動かせないかもしれないとは言え、下半身だったらいったい何をされるか……。
「早く見つけないとね……龍平より早く」
「へ? 龍平がどうかしたの?」
しまった、考えてる事が口から出ちゃった。
今からごまかそうとしても、何にでも首を突っ込みたがるあゆみの事だから、無理なんだろうなぁ。
「いやね、昨日龍平が美雪の胸を見つけたらしいんだけどね」
「そうなの? 何も言ってなかったけど……何で黙ってるんだろ」
まだ言ってなかったの?
はっ! も、もしかして……今日もカラダを探すのそっちのけでおっぱい揉もうと思ってたんじゃないでしょうね!?
「あのバカ……どういうつもり?」
私の想像通りだとしたら……龍平の事を許せそうにない。