んー、その話は良く分からないけど、何を言いたいのだろう。
ハッキリ結論を言ってよね。
「誰かがひとつでもカラダを見つけられなかった場合、世界の歪みが元に戻る事はないらしい。どうして戻らないかは教えてくれなかったけどな」
「つまり……カラダがそろわなかった人は死んで、そろった人は、この世界での元の生活に戻れるって事?」
いろんな話を聞いていたおかげか、すんなりと答えを出すことができた。
「そう。だから、誰かが犠牲になれば……この世界が壊れる事はないんだ」
「健司、あんた何考えてんの? もしかして……」
「別の世界では、あいつらは皆いないんだ。そういう事も考えておかないとな」
そういう事って、3人の内誰かが死んでも良いって事?
そんなのおかしくない?
「誰かが死ぬ事になるのは、私は嫌だな。健司はそれで良いっての?」
「……良く考えろよ留美子。お前は今の世界を壊したいのか? 俺は嫌だね。この世界が何であれ、俺はこの世界で生きたい」
その気持ちは分かるよ。