とりあえず、健司が帰って来るまで教室の中にいようと入ってみたら……。


忘れてた、美雪と気まずいままだった。


結局誰とも会話をする事もなく、朝のショートホームルームが始まった。


先生が出席を取っている時に、小野山美紗と健司の説明をしなきゃならなかったのが面倒だったけど、何とかそれも終わらせて一限目が始まろうとしていた。


健司はまだ話をしてるのかな?


あれから15分以上経ったけど、帰って来ないなんて。


私には難しすぎて分からなかった話も、健司くらいになったら理解して話を聞いているのかな?


それも、戻って来れば分かる事だ。


美雪とあゆみが死んでいる。


その事がずっと頭の中をグルグルと回り、私を悩ませていた。


窓の外を眺めていると、大きな黒い雲が空を覆い始める。


困ったな……雨が降るのかな?


傘なんて持って来てないのにさ。


ポツリ、ポツリと小さな雨粒が空から落ち始めるのが見えた。


あらら……本当に雨が降ってきちゃったよ。


なんだかね、私の心と同じような空模様なのね。


小野山美紗が言っていたように、カラダを全部集めたら、この世界が別の世界になってしまうのかな?


そうなったら、私はどうなっちゃうんだろう?