「いろいろ考えて、いちばんつじつまが合うのがこれだったの」


「どういう・・・こと?」

お姉ちゃんの声が聞こえた。


「渡辺社長は不動産業もやってる、って前に教えてくれたでしょう? 狭いサムイ島の中だから、きっとウアンのことも知ってる。ウアンがメオの食堂への取り立てを厳しくした時期、それが・・・たぶん意味があるんだと思う」

ソムサックが、お姉ちゃんの肩を抱いた。


「そうか・・・僕たちが結婚を決めた時だ」