「スケベだけどね」

そう言って、アイスも笑った。

こんな状況じゃなければ、楽しそうな会話なんだけどな。

・・・私は。

サムイ島が好きだって何度も言ってきた。

でも、それはこういう側面を知らなくって。

海や空のキレイさだけを見てたんだ。
だから簡単に“好き”なんて言っちゃって・・・。

でも、ソムサックもソムチャイもメオも、こういうことを知っている。

ひょっとしたらお姉ちゃんも知っているかも。

・・・なんだか、自分が恥ずかしく思えた。

「・・・ほんとは、やめたい」

声が聞こえてアイスを見ると、彼女はうつむいていた。