ひとつのドアの前でお姉ちゃんは足を止めた。
「ここだよ」
ガラス張りのドアを開けると、クーラーの冷気が体をすり抜けて行った。
ツアー会社の事務所は、とても狭かった。
カウンターの奥には、デスクが4つ向かい合って配置されているだけ。
「おはようございます」
お姉ちゃんが声をかけると、いちばん奥に座っていたお父さんくらいの年齢の男性が顔を上げた。
「おはよう」
そう言ってお姉ちゃんを見て笑い、すぐに私の存在に気づいたのか目を細めた。
「社長、この子が妹です」
お姉ちゃんが紹介するので、私もあわてて、
「実羽です。はじめまして」
と頭を下げた。
「ここだよ」
ガラス張りのドアを開けると、クーラーの冷気が体をすり抜けて行った。
ツアー会社の事務所は、とても狭かった。
カウンターの奥には、デスクが4つ向かい合って配置されているだけ。
「おはようございます」
お姉ちゃんが声をかけると、いちばん奥に座っていたお父さんくらいの年齢の男性が顔を上げた。
「おはよう」
そう言ってお姉ちゃんを見て笑い、すぐに私の存在に気づいたのか目を細めた。
「社長、この子が妹です」
お姉ちゃんが紹介するので、私もあわてて、
「実羽です。はじめまして」
と頭を下げた。